2020年11月7日土曜日

【The Illusion of Life Study】実写リファレンスの話

【The Illusion of Life Study】

せっかく日本語と英語版両方のThe Illusion of Life(命を吹き込む魔法)をもっておりますので、その中から一説を紹介するシリーズを時々やろうかと思います。適当に開いたページから抜粋してこうと思います。

今日は実写のリファレンスを使うことについての一説です。

英語版

We were amazed at what we saw. The human form in movement displayed far more overall activity than anyone had supposed. It was not just chest working against hips, or the backbone bending around, it was the very bulk of the body pulling in, pushing out, stretching, protruding. here were living examples of the "squash and stretch" principles that only had been theories before. And here was the "follow through" and the "overlapping action," the changing shapes, the tensions and the counter tensions, the weight shown in the "timing," and the "exaggeration" --- unbelievable exaggeration. We thought we had been drawing broad action, but here were examples surpassing anything we had done. Our eyes simply are not quick enough to detect the whole gamut of movement in the human figure. 

13. The Uses of Live Action in Drawing Human and Animals: P321

日本語版

私たちは驚いた。動いている人物は、想像以上に体全体を使っていた。胸と尻だけが動くのではなく、あるいは、背骨だけが曲がるのではなく、全身で引いたり、押したり、伸びたり、突き出したりしていた。以前は理論に過ぎなかった「潰しと伸ばし(スクアッシュ&ストレッチ)」の原則の、生きた見本だった。ここには「フォロースルー」、「オーバーラッピング・アクション」、形の変化、緊張と弛緩、「タイミング」に表れる重さ、信じがたいほどの「誇張」があった。私たちはアクションを誇張して描いていたつもりだったが、ここにはそれを上回る例があった。人間の目では、人の動きの形すべてを見極めることはできないのだ。

第13章:人物や動物を描く時の実写の活用法: P325

「感想」
ディズニースタジオではもともと実写リファレンスを研究する際、実写をロトスコープでトレースするという方法で研究をしていたのですが。ある時アニメーション紙のサイズで実写を1フレームずつプリントして、それをパラパラすることでリファレンスにするという方式に変えたようです。その際に実写をコマ送り(今みたいにコンピューターがないので手でパラパラ)することで得られる情報量の多さに驚いたという経緯をつづった部分のようです。

現在はiPhoneで手軽にリファレンスを撮影してパソコンで簡単にコマ送りできちゃう。。便利な世の中になったことにアニメーターは感謝ですね笑

因みにこの後に「単なる実写のコピー」を単にしてしまうとアニメーションがあまり良くないという事も述べられていますので、実写リファレンスの使い方は気をつけましょう!

2020年7月27日月曜日

Animation Focus ② Week1 一週目

Week 1 クラス一週目


前回の事前ミーティングの記事に続き、今回は実際のクラスの第一週目についてのレポートです。

この週では主にプランニングを提出しました。
AnimSquadの授業でしたようなプランニングを、もう少し詰めてやってみました。


まず今回選んだサウンドクリップはこちら




提出したもの


AnimSquadを受講した時は出すアニメーションがすべてという感じだったので、提出するものは基本アニメーションのプレイブラストのみで、一週目はブロッキングを提出という感じでした。AnimFocusは自分のフォーカスしたいことに合わせてオーダーメイドのクラスを作るよ!っというのも売りにしてるっぽいので。プランニングのプロセスやダイアログとやりたいショットの方向性があってるかどうかも気になったので、プランニング用のチャートとかも全部提出して見てもらいました。


キャラクター分析


とりあえずキャラクター分析から始めました。プランニングの記事で紹介した方法にのっとって分析をしていきました。

仕事でやるものと違って、ストーリーやキャラクターの心情などを自分で作り上げなければいけないという点も、課題でやるショットの難しいところですが。音声を繰り返し聞いて構想を練ります。

セリフ:But see, I don't believe it was an accident, and if I could just find out who broke in, maybe I could get some answers, maybe I could stop looking. 

(訳:でも聞いて、あれが事故だったとは思わない、もし誰が侵入したのかわかれば、もしかしたら答えが見つかるかも、もしかしたら探すのをやめられるかも)

ここから「友達といざこざがあり、自分に非があるのに、ほかに何か理由があると思い、その’答え’を探し続けている人。電話相手は別の友達。主人公は本当は他に理由などない事を心の奥では知っていて、どうにかしてその真実を受け止めたいけど受け止められずにほかの理由を探し続けている。(けどもうそろそろそれもやめたい!)」

というシチュエーションを思いかびました。


目的と障害

シーン内のObjective(目的)は何なのか?そして目的を妨げるObstacle(障害)は何なのか?そしてそのObjectiveは達成されるのか?されないのか?を明確にするとアクティングのショットはぐっとやりやすくなります。

このショットの場合

目的:本当は何があったのか?真実を、答えを知ること。

障害:本当もなにも、今知っていることが真実であり、探しているものが存在しない。

目的は達成されるか?:されない、そして、達成されることがないということを受け入れ始める。

これは「どんなシーンにもそのシーン内の目的と障害があるからしっかりと分析すると良い!」というのを演劇の授業で学んだことが大変役に立っています。そして、キャラクターが数人いる場合はすべてのキャラクターにそれぞれ「目的」「障害」「それが達成されるかされないのか?」があります

例えば、映画なんかで言うと、映画を通した大きな目的障害があり。また、映画を小分けにしたシーンごとにそのシーン内での目的障害があります。そういうのをしっかり分析することで実際の俳優はどういう演技がそこに合うか?というのをかみ砕いていきますが、アニメーターも同じようなアプローチをアニメーションをするときに使うことができます!こういった背景を突き詰めることで「生きた」演技を生み出す手助けになります。

Subtext(サブテキスト)

黒文字がセリフ、赤文字がSubtext


サブテキストとは!は度々紹介しているノリさんのブログが分かりやすいですね。

前述のシチュエーションに合わせてサブテキストを考えてみました。

簡単に訳すと「事故だったなんて信じたくない、何かほかの理由をさがさなくちゃ。誰かが侵入した?本当は多分自分も知ってるのに、探さなきゃいけない「答え」なんてないことを。助けて!もう探し続けるのはやめなきゃ!」

という感じです。セリフとして言ってることとは反対に自分の中ではもうどうにかこうにか折り合いをつけてこんなこと辞めたいけど辞められない。という、難しいですね!こういう複雑なダイアログは!ちゃんとアニメートできるのだろうか!!?

InOutチャート


また、InOutチャートというものも作ってみました。

これは、前にAnimationCollaborativeで授業を取った時に「人間はしゃべったりするときに意識が内側に向いてる時と、外側に向いてる時がある。それをアニメーとする前に明確にしておくとアクティングチョイスがしやすくなる」ということを言っていたのを学び、演技のアニメーションをやる時には気を付けている事柄です。

なのでとりあえずアニメーションに移る前にどこで意識がどこに行ってるのか?というのをチャートにしておきました。アニメーションを実際につけだすときになかなか役立ちます。

今回のショットは女性が携帯電話で友人の家の前で他の友人と電話で話しているというシチュエーションです。

「意識」が持っている携帯電話の方に向かっていたり、家の窓に行ったり、自分自身に行ったり、どこでそれが切り替わるのか?を考えてみました。

アクセントチャート


これは音量だとか声の大きさ、アクセントの位置などをよく聞いて視覚化したチャートです。あとは、吐息とかブレスの位置も書いておきます。これを書いておくと実際のアニメーションが声の勢いにあってるか?などをさっと確認するのに役立ちます。


ビート・フレーズチャート


そして、もう一つ「ビート(Beat)」「フレーズ(Phrase)」を明確にするチャートを作ってみました。前にAnimSquadを取った時はビートを明確にするのが下手だったので、今回はそこもしっかり練ってみました。

今回は大きく3つのビートに分かれているかな?と私は考えました。

  1. Denial (否定)
  2. Realization (気づき)
  3. Seeking Help (助けを求める)
この三つのビートがどこで移り変わるのだろう?というのを可視化したのがこのチャートという感じです。



という感じに、いくつかチャートを作っておくとリファレンスを取った時に自分的が欲しいリファレンスを選ぶのが楽になる為、個人的には活用しています。

今回はクラスなので、人に見せることを前提に少し綺麗に仕上げていますが(これでもきれいなつもり笑)仕事の時などはメモ帳に自分にしか分からない程の汚い字で書きなぐる感じなので、いつもこんなに綺麗にやってる訳ではありません。



リファレンス

そしてそれを踏まえてリファレンスを結構たくさん撮り、音声に合わせてカットしたものと、なかなかよさげなリファレンスも一緒に提出しました。恥ずかしいことこの上ないリファレンスですが!アニメーションコミュニティのために恥をさらします!(今までさんざん恥さらしてるのに何をいまさら。笑)

(脱ぎ散らかした服などが散らばっていたりで申し訳ありませんが)

↑自分的に良いかもとおもったリファレンスをつなぎ合わせ、セリフに合わせたたもの。メインで先生に提案したもの





↑その他、まあまあ面白いと思った物理的な動きやタイミングのあったものも一応まとめてメインの物以外で何かアイデアを探す時用



 
↑もんのすごい顔のドアップで申し訳ないですがwこれは提出しませんでしたが、細かい顔の動きの参考になるかな?と思って撮ったやつです。



3D内でシーン構築


最終的にブロッキングまではできなかったのですが、4つくらいメインな感じのポーズを作ったものを3Dで作ったものを提出しました。



さて、これらを提出したうえで、どんなフィードバック・講評をもらったのかを見ていきましょう!


フィードバック・講評

主にプランニング自体はすごい気に入ってもらえました。しっかりとキャラクターの分析をしてきてくれたのはとても良いという感じでした。

ビートもしっかり練られているから、問題はそのビートを強調するポーズをどう作っていくか。今あるポーズはどれもちょっとビートと合わなかったり弱かったりするので、その辺をもう少し強くするといいといわれました。

まず三つのビートですが

Denial(否定)



  • 電話している相手の言ってることを否定しているという態度がそこまで出ていない
  • 相手を否定していても、最終的にRealization(気づき)に至るということは少し自信のなさも見えた方がいいのに、自身がちょっとありすぎ
  • ちょっとLine Of Actionも直線的すぎかも?
  • 目線が「何かを見ている感じ」に見える、ここは単に電話に話かけているのならもう少し目線はまんなからへんになるのでは?
というようなことを言われました。

Realization(気づき)





  • 「気づき」感がない。
  • 自分で自分の過ちに気づいたとき、「ハッ」となって顔が上がるのよくあるけどああいう感じの方がRealization(気づき)に近いポーズではないか?もっと上を見る感じで
  • そして、家の窓を指さすポーズが「ありきたり」すぎ、「今私家のことが気になってるからそこを指さします!」って単純すぎるのでもっとSubtleな抑えた表現にするといい。(それこそ、チラ見するだけとか、)
指さすポーズは結構時間なく最後の方に作ったので自分でも「これはちょっと、まんま過ぎるポーズやろ、、」と思ってたのですが、ハイ、見事に指摘されました。直します笑。

SeekingHelp(助けを求める)



  • この一個目のポーズはもしかしたらRealization(気づき)あたりに持ってきても良いかも。
  • 最後のポーズの形はとても、Insecure(不安)な感じで良い、表情をもっと助けを求めている感じにプッシュしていけるといいと思う

というようなことを言われました。

そして全体的に

  • 自分で打ち出した3つのビートをしっかりサポートするポーズを
  • 作ったポーズの中には良いものも多いからそれをシャッフルするなりしてビートを最大限サポートできるポーズを見つけ出しなさい。
  • 来週までにはもっと目線や、いつ携帯電話を持ち帰るみたいな細かいところまでのブロッキングをしてきましょう
  • 3つのビートを大切に!明確に!一つのビートに1ポーズくらいにシンプルで良い、ポーズの中でアニメーションすることを気を付けましょう。Animate within a pose. (これはよく言われるやつです。動きすぎるとうるさくなりがちなので。アクティング系ショットではシンプルに一つのポーズの中で細かく演技していくという方が効果的という場面が多いです。)


あとは最初にいきなりセリフが始まるのでそこにちょっと一息つくような、間のようなものを入れることが出来たらいいかも?というようなことも言われました。これ以外にも色々言われましたが、メインはこんな感じでした。

それらを踏まえて来週のブロッキング楽しみにしてます!という事でした!



まとめ



一週目のクラスを終えた後、1対1のクラスの良さを感じました。しっかり1時間、ショットについてディテールを話し合って相談して、フィードバックをもらえる時間があるんですよね!その農密度はすごい良かったです。

Week1の記事を書くのにもう7月になってしまいました。しかし、一か月くらい自分のやったショットを見ないで4週目に出したやつを最近みたらボロが山のように見えて、寝かせておいて見るというのは大切かも笑と思いました。ブログ記事を書き終えたら、ちまちまとポリッシュをしましょうか。笑。

子育てしながらアニメーションクラスを取る!

さて、Animation Focusのまとめ記事を書く中で、

「子育て」にフォーカスした記事も一つ書いておこうかと思います。ほかの記事と重複している内容もありますが、この記事では「子育て」にフォーカスした内容をまとめておきます。

仕事がフルタイム!2歳児がいる!という状態での受講だったので、その観点からです。

最近はツイッターの #子育てCG屋 というハッシュタグから派生したSlackワークスペースで子育て中のCG屋さんと情報交換をしたり、

CGワールドでも子育て関連の連載が始まったり。CG業界で仕事をする&子育てというトピックへの関心も高まってきてるように感じます。



「CG業界は忙しいから子育ては無理!」との言葉は度々聞いたこともあったのですが、「どうやったらCGやりつつ子育てをしていけるか?」という視点でアプローチしている子育て家庭の話がぼろぼろと出てくるのは素敵なことですね!

さて、子育てをしていてやはり大変な事の一つなのが

「学び続けること」

だと思います。子供ができるとやはり、子供がいなかった時のように勉強の時間や仕事外で何かをやるというのが難しくなります。これはみんな直面する悩みなのではないでしょうか?子育てしながらアニメーションクラスを取るのはぶっちゃけ大変でした!
なので、どういう感じで課題用の時間を取っていったか?子育て家庭としてよかったポイント。をまとめておこうと思います。



やると決めたらやる
一番最初に根性論です。根性論が出てきてしまいました。笑。

しかし、意思を持つというのは結構大事な気がします。私の場合は、2018年に子供が生まれたのですが、生まれる直前に「とりあえず数年は忙しくて無理だろうけど少し軌道に乗ったら絶対にアニメーションクラスをとる!よし!2020年にとる!」と2018年の時点で決めました。この何が何でもとってやるぜ!という気持ちを温め続けたのはプラスだった気がします。

2020年になってアニメーションスクールを吟味しだしたのですが、そのころAnimation Focusを発見しました。スクールのサイトを読んで、今の状況にぴったりなクラス!と思い受講に至りました。

パートナーと意思疎通をしっかりとる
私がクラスを取る、ということはそれだけ子育ての負担がパートナーに行くということです。でもまあ、2018年から言ってたことなので、それだけ前から言ってたので夫も心の準備はできていたようです。

なので、クラスを取っている間はどれだけ負担が増えるか?大丈夫か?みたいなことをしっかり話し合っておくことも重要だと思います。そして、逆にパートナーが学びたいとかいう時期になった場合はそれを全力でサポートします。持ちつ持たれつですね!


クラスの時間を自分で決められる
まずクラスは日曜日の午前中でした。先生がイギリスにいて、私がアメリカカリフォルニアだったので時差があり、先生と話しあってミーティングの時間を決めました。この先生の時間と合う限り日時に融通が利く、というのが一つ、ポイントでした。

頻度と拘束時間
子供がいないときは、できるだけ授業時間が多ければ多いほど良いと思っていましたし、それはそうだと思います。よく合計授業時間と値段で割って、一時間当たりいくら、という見方でそのスクールを取ろうか決める一因にしていた気がします。せっかく学ぶのですから、たくさん授業時間がある方が、お金も払うのだしお得です。

しかし、実際子供ができると「所定の時間にパソコンの前に座る」これが難しいと気付きます。特に「所定の時間」これが難しいです。なので、一度に2-4時間もあるようなクラスだとどうしても難しくなってしまいます。ですが1時間くらいだと、まあ、何とか時間が作れるんですね。なので一回の授業が1時間というのも良かった点です。


余談ですが、私はAnimation Aidでクラスを教えたりもしてるのですが、子供ができた後二度やっていて、一度目は夜にやったのですが、これは難しかったです。なので二度目は朝の5時みたいな早朝(日本時間では夜なのでちょうどよかった)子供が起きる前にやる、みたいな工夫もしましたが。朝の方が子供がいる身としては都合がよかったです。


融通が利くか?
これは他のAnimationFocusレポート記事でも書いているのですが。1対1だったため、こちらが体調を崩したり、もう少し課題に時間が欲しいという理由でクラスを延期したいという申し出をしたら受け入れてもらえたことです。これが生徒の人数が多い場合、ほかの生徒もいるためそういう融通は利きにくいと思いますが、何分1対1で、私がいなければクラスは行われません。また、課題にもう少し時間が欲しいという面でも「直さなければいけないとわかっている部分を指摘されるのは時間の無駄、自分の納得のいくところまで持って行けたものにフィードバックをもらう方が建設的」という理念を先生も持っていたようで、すんなり納得していただけました。

やってる人はちゃんとやってる、というのはそれはそうなのですが、しかし1日は24時間しかないというはみんな同じで、子育てをしているとその24時間でアニメーションに割ける時間というのはやはり減ります。なので、これはもうしょうがないと思います。

受講がすべて終わった後に、スクールを受けてみての感想・アンケートがあって「改善点はあるか?」という質問があったので「週に一度ではなく2週に一度というオプションがあると人によっては助かるかもしれない」というフィードバックを残しておきました。

個人的に子育てしてると1週間が早いので、2週に1度くらいの頻度のクラスとかがあればその方がありがたい気がします。(課題があるタイプのクラスは特に。)


時間の取り方
基本的に次のクラスまでに取れそうな時間を計算し、そこから逆算して何フレームこの日までにできていないとヤバイ。という計算方法をしていました。最後の1-2日は余裕を持たせ予備日にしていました。というのも、いくら逆算しても絶対追いつかないんですよね笑。予備日をあらかじめ持たせておくと心の余裕ができてよいです。

平日は子供が寝た後に1-2時間。休日は夫に見てもらうという前提でもっと多くの時間を取れました。

この休日が課題でつぶれてしまうという点を見ても、Animation Focusが全4回という短さだったのも良かった気がします。正直これが、3か月あるクラスとかで、3か月間休日がつぶれるというのは子育て家庭としてだいぶ負担です。子供との時間も欲しいですからね!ですが1か月くらいならまだ何とかなります。それも年の初めから5月はクラスだからね!というのを念頭に行動しているので、夫も私も心の準備ができていました。


在宅勤務!不幸中の幸い?
さてさて、クラスに登録したときは1月だったので思いもよらなかったのですが、新型コロナウイルスの影響でクラス受講期間中は完全に在宅勤務でした。これが不幸中の幸いだった気がします。私は普段から片道2時間の通勤時間があるのですが、それがない!というのはつまりそれだけ余裕がある!ということでした。なのでそれも一つの要因だったと思います。


まとめ
無理ではない!けど大変!というのが正直なところでした。ただ、時間がないからこそ、どうやって時間を最大限に活用しようか?という風に意識が働くので、授業時間は短いスクールでしたが、得たものはたくさんあったと思います。

最後のフィードバックをもらい、少々直すところもあるのですが、ぶっちゃけた話めっちゃ疲れた!ので。とりあえずポッドキャストを更新したり、ブログを更新したり、リラックスして、落ち着いたらまた最後のフィードバックを直そうかなと思いました。(ブログ更新とかポッドキャスト更新は息抜きでもあるのです笑)





2020年6月24日水曜日

Animation Focus アニメーションフォーカス 概要

どうもどうも!

最近はポッドキャストをやったりショートフィルムを進めたりでなかなかブログの更新ができていませんでした。

(ポッドキャスト、気になる方はこちらへ!まるちゃんトークというとりとめのないポッドキャストですが、アニメーションのことも度々語っています。)

今回は6回に分けて、Animation Focusというアニメーションのオンラインコースを2020年5月から6月にかけてとってみたのでその内容のシェアです。

とりあえず控えめに言って最高でした!また取りたいー!楽しかったー!

この記事はスクールそのものの概要についてです。そのあと、各クラスの詳細を描いていこうと思います。

スクールのサイトはこちら↓

Animation Focusのサイト


とりあえずまだまだ直すところもあるのですが、最後の週で提出したものを一応載せておきます。


期間としては7週間、授業回数4回、でどの程度までできるか?みたいなところの参考になればと思います!


Animation Focus概要

簡単にまとめるとこういう感じのスクールです。(2020年6月現在)
  • ピクサーのアニメーターさんが教えている
  • 1to1のクラス(一対一のクラス)
  • 週に一度、一時間のクラスが四回、全部で一か月
  • クラスが始まる一週間くらい前に30分程度の事前ミーティングあり
  • 値段は650ドル
  • リグの提供はないので、自分で用意する必要がある
  • ビデオ録画なし
  • 応募はアニメーションリールとともに応募フォームから
  • アニメーションの基礎は知っている人向け
  • 応募後に先生がリールをみてクラスが取れるレベルか判断
  • 授業は英語
  • Facebookグループあり

ではもう少し詳しく。

ピクサーのアニメーターさんが教えている

2020年6月現在で、サイトに紹介されている講師は全員ピクサーのアニメーターのようです。私はPixarでスーパーバイザーも経験しているJude Brownbillさんが先生でした。

JudeさんのVimeo

スーパーバイザーはフィードバックを与えることも主な業務なので、フィードバックを与えるのも上手だなと思いました!ぐんぐんショットが良くなっていくのが楽しかったです。また最近はフィードバックを与える業務も仕事で増えてきたので、フィードバックの建設的な与え方、という視点でも大変学びの多いクラスでした!

一対一のクラス

これがほかのオンラインクラスと違う部分な気がしました。先生一人占めです。なのでとても濃いフィードバックをもらうことができます。あとはオーダーメイドクラス的な側面も強く、自分のやりたいことに寄り添ってくれる形で、結構自由に課題を決めていい、というところがすごくよかったです。

また、私は数人以上いるクラスだと、なかなか質問をしようとしてもできなかったりしてしまうことがあるので、この1対1のクラスというのはとても良かったです。


クラスの頻度、期間

週に一度1時間x4回です。
これは各回の記事でも説明しますが、いろいろあって、3回目と4回目のクラスを延期にしてもらったのですが、その辺、融通が利くのが1対1のクラスのメリットのようにも感じられました。

また多くのオンラインクラスが7回-12回のところが多く、一度の授業時間が2時間から3時間くらいなのを考えると、回数も少なくクラス自体に割かれる時間も少ないので割高に見えるかもしれませんが、何分1対1ですし、内容から見ても費用に見合ったものを得られたと思います。

また、この短くスパッと終わる!というのは、フルタイムで仕事をしていて、しかも2歳の子を子育て中でそこまで時間が取れないという事情の私にとっては逆にありがたかったです。

値段

650USドルでした。時間で割ると高く見えるかもしれませんが、先述の通り、先生を独り占めという面を考えると、高くないと思います、あとは一度に払う値段が12週のクラスだと2000ドル近いスクールもざらにもあるので、一度にかかる値段は少なめなので払いやすいという部分はあります。


リグ

リグが提供されません、大きめのアニメーションスクールだと授業を取ることでRigがついてくることがあるのですが、AnimFocusではRigは自分で用意しなければいけません。ただ、最近は15-20ドルも払えばいい感じのリグを買えるし、フリーでよさげなリグもいっぱいあるので、リグの利用規約さえしっかり読めばそこまでデメリットでもないと思います。私は15ドルで買ったこちらのリグを使いました。





Animation Focusでも低価格で買えるリグを紹介しているページがあります。


ビデオ録画

スクールによっては授業を録画してくれるスクールも多いですが、そういうのはありませんでした。

応募に必要な物

経歴と、なぜクラスを取りたいのか?の簡単なエッセイを英語で提出しないといけません、それから、デモリールが必要です。ここで中級以上のスキルがあると判断されればクラスを取ることができるようです。アプリケーションを送ってから2-3日くらいで返事がきました。

想定されるレベル
中級から上級レベルという風に記載されているので、それくらいのレベルの人向けのようです。それ以外は18歳以上でアニメーションのできるソフトがある事が条件です。レビュー自体はSyncSketchで行いました。

英語の授業
アメリカ拠点のスクールですので、授業は当たり前ですが英語になります。ただ、一対一なので、大人数のクラスよりももしかしたらハードルは低いのかも?とはいえ、やはりフィードバックをしっかり理解するためにも、アニメーション関連の話をしっかりできるくらいの英語力は必要になってくると思います。あと、詳細は別記事に書きますが、オーダーメイドなクラスという感じでもあるので、しっかりと自分のやりたいことを先生に伝えることが重要になってきます。ちなみに、私の先生はイギリス英語でした!(UK出身みたい?)

Facebookグループ
オンラインスクールは受講すると生徒用コミュニティが用意されていることが多いですが、こちらもグループがありました。驚いたのが、人数が30人いないくらいなことで、まだまだ発足したばかりの新しいスクールなんだな、というのは感じました。実際先生も、確かにスクールが有名になったらうれしいけれど、少人数でやってるスクールだし、見つけてくれた人が受講してくれればそれでいいっていう思いもある。でも、友達に進めたりとかしてくれたら、それはもちろんうれしい!という風なことを言っていました。



では実際のクラスの内容についてはこちらのリンクからどうぞ!(更新次第リンク追加をしていきます。)

事前ミーティング
1週目(プランニング・ポーズ)
2週目(ブロッキング1)
3週目(スプライン)
4週目(ファイナルフィードバック)


Animation Focusまとめに戻る

Animation Focus ① 事前ミーティング

事前ミーティング(打ち合わせ)この回のみ30分 4-26-2020 



まず、私は2020年の1月ごろに5月のクラスに申し込む、という結構早い時期に申し込みをしました。4月の後半ごろに連絡が来て、クラスの始まる前に一度、30分の事前ミーティングが設定されました。

Animation Focusは自分のフォーカスしたいことを重点的にやっていいという方針なので、これをやりなさい、という課題が課されるというよりは、この事前ミーティングで自分のリールや、やりたいと思っているアイデアがあればそれを先生に見せて、話し合った上で課題を決定する、という形でした。

まずリールを一緒に見ながら、自分のキャリアゴールなどを話してクラスで何をしたいか話していきました。

私は「今の会社は大好きでクリエイティブだし何も文句はないのだけれど、アニメーションの仕事はジャンルごとにとても違うので、長編映画を経験していないので、将来的にはいつか経験してみたいという思いがある。また、スケジュール的にポリッシュまで手が届かないケースも多く、ポリッシュが弱い気がするので、そこももっとうまくなりたいという思いがある。また今日見せるリールはもう2年以上前に更新したもので、そろそろ更新しなければという思いもあるから、新しくリールに加えられるようなショットをやりたいという気持ちがある。また、正直に自分に何が足りないかも言ってほしい」といったことを伝えました。

その時見せたリールはこちらです。


あとは仕事のゲームリールを作っていたので、それも見せました。見たい方がいればこちら。↓




先生は「ポリッシュができてないっていう風にも見えないと思うけど?リールを見ると、アニメーションのスキルがあるというのは一目でわかる。アニメーションができる人でもアクティングができない人は多い。例えばこのワインのショットは私は好きですよ。何を考えているか、彼女がワインを愛しているというのがアクティングチョイスから伝わってくる。最初のとかはとてもディズニー的ですね、あ、悪いって言ってるわけじゃないのです。例えばピクサーだと正しいアクティングチョイス(演技の選択)ができる人を重宝する、入るときにはブロッキングレベルの人もいたことがある、重要なのはアクティングチョイスをしっかりできる人。だからこのクラスではアクティングがしっかりできるものをやるのがよいのでは?」

といったような返事でした。

アニメーションのスキルはある!と言ってくれたのはすごいうれしかったです!もともと、ピクサーアニメーターの先生ということでアクティング系のショットをやりたいな、と思ってこのクラスを取ったのもあったため、私は先生に同意で、アクティングショットをやろう!という方向性に決まりました。

私は日頃から、やりたいダイアログがあるとフォルダに貯めたりしてるので、そこから4つくらい選んで提案してみました。それに加え、AnimationAidの若杉さんがやっている、エイド宿題というものがあるのですが、その一環として作ったポーズを個人的に気に入っていたのでそういう設定のパントマイムショットでもいいかも?という話をしました。

ちなみにパントマイムショットに提案したのはこちらのポーズです。


「疲れた会社員のお姉さんが、コーヒーが必要だけど疲れすぎてこぼしちゃってあーあ」みたいな流れのパントマイム、いいかな?と思ったのです。

先生はどれも良い!という感じで「あなたが一番やりたいと思うのはどれですか?」と聞いてくれて、

ダイアログのほうがやりたかったので結局ダイアログにしました。

先生「やっぱり、せっかくやるんだから、自分がアニメーションをしたいと思えるものをやるのがいい、あなたがこのセリフを一番やりたいと感じるならそうしましょう。」

アニメーションの勉強方法を調べていると「上達するために必要なやり方」これは大事は大事なんですが、やっぱり楽しくないと続けていけないんですよね。だから「やりたい」「楽しそう」と自分が思えるものをやる、というのはやはり大切なのかな?と思いました。


最終的に選んだダイアログはこちらです。正直育児にフルタイムの仕事もある中で(そうそう、2年前に子供生まれたんですよ!笑)10秒のダイアログを4週間でできる時間の捻出をできるのだろうか、とも思いましたが、選んでみました。


最終的に先生もこのダイアログを気に入り、来週までにはプランニングをしっかりしてくるようにと言われました。そして、できるところまで3Dでもカメラとレイアウトを決定し、いくつかポーズを作ってくるように。と。

因みにこれはUndoneというAmazonPrimeのロトスコープを使ったドラマから引っ張ってきた音声です。基本的に「アニメーションの練習に使う音声はアニメーションから取ってこない方がいい」というのが定石なのですが、これの場合はロトスコープなので例外と判断しました。

因みにUndoneの予告編はこちら、話はそれますがこのドラマ、めっちゃよかったです。おすすめです。


因みに、なんでアニメーション映画等から音声を引っ張ってこない方がいいか?というのは、もうすでにアニメーターが解釈を加えた動きがこの世に存在してしまっているので、それとどうしても比べられてしまうから、リール用にはおすすめではないんですね。自分で練習する分にはいいかもしれませんが、それでも、自分もアニメーションとして出来上がってるものを見てしまっているので、どうしても既に存在するものに引っ張られがちです。

ロトスコープの場合は動きという面では、ほぼ実写に近いので、使っても大丈夫かな?という判断をくだしました。先生もそこは同意のようでした。

アニメーションの練習用サウンドクリップ選びの際に気を付けることは前に記事にしていますので、そちらも参考にしてみてください↓



決まったプラン

さて、先生と30分話、全四回のクラスでやっていくことが決まりました!

Week1 Blocking
Week2 2nd Pass Blocking
Week3 IP(In Progress)
Week4 Final Notes

という流れになるだろうとのことでした。

事前ミーティングからとてもワクワクしました!

では、次回はプランニング回です!

2020年6月15日月曜日

Animation Focus レポート記事 まとめ

2020年4月末月から6月にかけてAnimation Focusというオンラインスクールを受講しました。
そのレポート記事です。

概要と事前ミーティング、4回のクラス。全6記事に分けたものをここにまとめておきます。

また番外編として、子育てしつつフルタイムで仕事しつつこのクラスを取ったことに対する感想記事もここにまとめておきます。


スクール概要

事前ミーティング (打ち合わせ)この回のみ30分 4-26-2020 

第一回目 Week1 (プランニング)5-3-2020

第二回目 Week2 (ブロッキング)5-10-2020

第三回目 Week3 (スプライン)5-24-2020

第四回目 Week4 (ポリッシュ)6-14-2020



また、私のやってるポッドキャスト「まるちゃんトーク」でもアニメーションクラスについて話しています。(ポッドキャストはApplePodcastやSpotifyでも聞けます。)


S2:E20【アニメーション3/質問】オンラインスクールと惚気ながらの両立!

2020年6月14日日曜日

レイアウト

さてさて、


の記事で上げた項目を全部記事にしないままなんかもう5年くらいたっていますね。
ここ数年更新ができていませんが、ブログを捨てたわけではありませんよ笑。

最近は仕事でレイアウトをやることがすごい多いのでこちらのレイアウトの記事を更新しようと思い立ちました。アニメーターの人ではレイアウトをやる人も結構多いのではないでしょうか?

レイアウトとは?

「レイアウト」という言葉自体は、日本語の中でもいろいろな業界や場面で使われる言葉です。ここでは当たり前ですが3DアニメーションとかCGの世界においてのレイアウトの説明をしていきます。

とはいえ、3Dアニメーション以外でも、色々な場面で使いますよね!レイアウトという言葉は。

しかし、言葉の説明からするのが好きな私なので、英単語の説明からします笑。

まず英語でもそのままLayoutといいますね(というかまあ、英語から来ている。)

英単語では lay out と動詞で使うと「並べてみる」という意味もあり、名詞としての layout を調べてみると
the way in which the parts of something are arranged or laid out.(何かの一部の並べ方とか編集され方)

というのが出てきます。ふむ、、、わかるようなわからんような。

とはいえ、カタカナの横文字が出てきてわからないときは、語源である元の意味を知るとぐっとわかりやすくなります。

3Dアニメーションの世界においては

ストーリーボードや絵コンテがあればそれを、なければ台本などの状態のものを、3D空間でカメラやキャラクターを配置し、アニメーションのできる準備をする段階と考えてもらうとよいかもしれません。

良い例としてこちらのモンスターズユニバーシティのストーリーボードから完成までを段階的に見せている動画を見てみましょう。






Layoutが12秒あたりから始まりますが、レイアウトは通常こんな感じの状態です。キャラクターが画面上のどの辺にいるか?などが分かるよう簡単なポーズがついていたりしますが、簡易的なもので「良いポーズ」とかはとりあえず忘れて、カメラワークとカットのつながり、大まかなタイミングなどを決めていきます。

アニメーションに入ってしまう前に、しっかりカメラワークを決め込んでおかないと、直すのに二度手間になってしまったりしますので重要な段階です。(アニメーターがカメラを少し後で調整ということはいくらでもあるのですが、全体的にはここでしっかり決めておくことが多いです。)

レイアウト作成の流れ


1.必要なものを集める
台本なり絵コンテなりを読んで、必要なものを把握したら、3Dプログラム内に必要なものをかき集めます。(私は大体MAYAなのでMayaですが、プロセス的にはどれも似た感じだと思います。)

ーカメラ
ー背景
ーキャラクター
ープロップ(小道具)
ー音声があるなら音声

個人制作だと自分で用意しないといけないものも多いかもしれませんが、スタジオ等の場合大体、カメラはこれを使ってくれ、キャラクターはこれを、小道具はここから、といった感じに大体のパイプラインができているところが多いです。

小さめのスタジオだと手動でやらないといけないところも多いとは思いますが、スタジオによっては「ポチっとな」でいろいろな必要なものをシーン内に集めてくれるようなスクリプトがある場合もありますが、そういうのがあると時短になります。

背景は、適当に簡易背景を置いておいて、アニメーションが出来上がってからSet Dressingといってセットをきれいにしていく形もあれば、最初に背景がもう出来上がっているのでそれを読み込んでほしい、という形など、業界やスタジオによって様々です。それぞれのパイプラインのやり方に合わせてやりましょう。

2.レイアウトを作る!

実際にキャラクターやカメラを配置して、欲しいレイアウトを作っていきます。カット(ショット)ごとにシーンファイルが分かれているスタジオもあれば、長めのシークエンスを1つのシーン内に収めているスタジオなど、様々です。どちらにしろ、レイアウトを作るときはカットとカットのつながりが大事になってきますので、その辺は意識するといいと思います。

実際にレイアウトを作り出してみると、

「あれ?ストーリーボードではコップを持っていたけど、コップのモデルって出来てますか?」→「あ!やばい!無いや作らないと!」

「キャラクターのセリフがまだ最終版ではないけどどうしますか?」→「プロの声優さんの音声が上がるまでまだあるから、とりあえずカメラワークだけしっかりやって、後で微調整しよう!」

「ここモブキャラが3人いますが、リグ出来てますか?」→「あ、これは○○のリグを使っておいてください、あとで差し替えます。」

などなど、いろいろな疑問が出てくると思うのでそういうのも作りながら解消していくとよいと思います!

レイアウトは誰がやる?

アニメーターの仕事は基本アニメーションをつけることなのですが、スタジオの規模によってはアニメーターがレイアウトを担当することも少なくはありません。
大きいスタジオによってはレイアウトを専門にやる人を雇ってるところも多いです。

またThe Third Floorという会社のように、3Dプレビズ(3Dストーリーボードのようなもの)を専門に扱う会社もあります。

冒頭で言った通り、私も現在、レイアウトの仕事が多めになっています。(私の会社はゲーム会社なのですが、アニメーターがインゲームからシネマティクス、レイアウト作りまでいろいろと担当します。)

レイアウトは私は弱いところなのでもう少し勉強しないとです笑

レイアウトに重要な事とは?

画面構成
ほんとに重要な事がいろいろあるのですが、やはり映画の画面構成についての知識はたくさんあればあるほど良いと思います。

例えば、ステージング の記事で書いたような画面構成についての知識事を把握しているとレイアウト作業をやるうえでとても役に立ちます。

ソニーでアニメーターをしている若杉さんのユーチューブ動画でも少しレイアウトの基礎知識について触れていてよいですね!

若杉さんのレイアウトについてのYoutube

フォーカルポイントやEyeTrace




フォーカルポイントについてのAnitoon記事

ヨーヘイさんのこのブログのFocal Pointというのはとても大事なのですが、なかでも、カットが切り替わるときのFocal Pointを維持するというのがとても大事です。EyeTrace(アイトレース)と英語では言ったりするのですが。観客がどこを見てるか?という視線誘導の話は静止画ではよくされる話ですが、アニメーションは動画です、なので、カットが切り替わる瞬間に観客がどこを見ているか?というのも気を付けなければいけない部分なんですね。


最初に挙げたモンスターズユニバーシティの動画もそこを気を付けつつもう一度見てみると、EyeTraceがしっかり考えられて作られているのが分かると思います。

皆さんも次に映画を見るとき、カットが切り替わる瞬間のEyeTraceに気を付けてみてみると面白いですよ!

カメラの知識

またカメラの知識についてもしっかり把握しているとよいです。

3Dでは現実のカメラを模したカメラを配置できるので、そこで実際にFocal Length(画角)なども設定できるので、現実のカメラワークについての知識があるとレイアウトもやりやすくなります。

カメラワークについてもしっかり知っておくのがよいです。ドリー、パン、ズーム、などなど、違いは分かりますか?こういう言葉もしっかり知っておかないと、レイアウトのフィードバック時の意思疎通が取りにくくなるので、こういうことに精通しているというのも、必要になってきます。

中にはそういうトリックを使ったVertigo Shot(Dolly Zoom shot)と呼ばれるものもありますので、調べてみると面白いです。

カメラワークについてはまたいつか別で記事にしてもいいかもしれません。

日本のアニメのレイアウト

最後に少し、日本のアニメでのレイアウトについて触れたいと思います。私の書いてるのは主にアメリカの大学と業界で学んだことが多いので、そっち方面に振り切ってる感じなのですが。日本のアニメのレイアウトはかなりスタイルが確立されていて。英語圏のスタジオでもすっごい大人気です!よくレイアウトをやってると、アニメのこんな感じのあれかっこいいよね!と同僚アニメーターからGIFが送られてきて、みんなでアニメを見ては研究。。なんていう事もしばしば。

日本のアニメのレイアウト手法についてはまだまだ勉強をしないといけない部分なので、頑張っていきたいです。

おわりに

と、レイアウトというのがどういうものかの簡単な説明でした!

最近は若杉さんのサイトにいい情報が詰まっているので自分でブログを更新しなくなったのもあります、が、やっぱり自分の言葉で学んだことを発信していくのはいいことですね!


ただ、レイアウトもアニメーションと一緒で観察がすごい大事です。お気に入りの作品を見ながら、なぜそのレイアウトが素敵なのか?かっこいいのか?自分で研究してみるといいと思います!


では、ハッピーアニメーション!