2016年5月30日月曜日

グラフエディター練習

「アニメーションエクササイズ集」
グラフエディター練習




「レベル」
レベル1「12原則を学ぶ段階」「3Dプログラムを学ぶ段階」


「概要」

Translate(移動)編
簡単なオブジェクト(sphereや cube等)を使い
ー直線
ー斜め
ー8の字
ー円
等の動きをつける。
そしてグラフがどうなるか理解する。

Rotate(回転)編
人間リグの腕等を使い上記と同じ事をRotation(回転)でやる。


「学べる内容・目的」
ーグラフエディターの使い方
ーどういうグラフと組み合わせがどういう動きをするのかの理解

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このエクササイズは2Dだとまったく必要ない奴なんですが。3Dでアニメーションをやる際、回転Rotationとか移動TranslateのXYZの数値とグラフエディタのグラフの関係をわかっていると3Dアニメーションをやるうえでとても役に立つのです。


まあ実際、数学とかいろいろあるのでしょうけど、

こういうグラフの形なら、こうなる!というのを理解するためにとても役立ちますし、一度自分でやってみると、感覚的にもつかめてよいです。

(赤い線に囲まれている部分が1サイクルになります。)




例えば、このボールのサイクル。これは上下(TlasnlateY軸)で動いているので、こういうグラフの形になります。

これはまあ、とても単純だし簡単ですよね。



で、これは左右に動いてるやつ、これはTlanslateZ軸ですが、3D空間なので、手前と奥に動く場合はTlanslateX軸に同じグラフの形になりますね。

どちらの例も40フレームあります、で、グラフの形は(キャプチャーの仕方でちょっと違って見えますが、)全く同じです。

では上の二つのグラフを組み合わせたらどういう動きになるでしょう?



こういう感じで斜めの動きになります。

じゃあ、Tlanslate Zを反転させたら?



逆側の斜めの動きになります。

じゃあ、同じ感じで、ボールに円を描かせたかったらどういうグラフになるんでしょう?


グラフの形はまったく同じです。ですが、ZとYのタイミングを半分ずらす。すると、きれいな円を描きます。

じゃあ、次は8の字です。どうなるでしょう?



Zを二倍の速さにして、TZのタイミングを少しずらすと、このように八の字に。(またこれだとZを二倍にしていますが、Yを二倍の速さにすると∞みたいな横八の字になります。)

と、グラフのタイミング等をずらすだけで、こんなにいろいろとバリエーションができるのです。この各数値の組み合わせでどういう動きになるか?というのを少しでもわかっていると3Dアニメーションをやるうえでとても役に立ちます。。

この例ではMayaを使っているので、Yが上下軸になっていますが、どの軸がどの方向でも3Dプログラムは大体この3軸で場所を指定する、というものなので、どういう組み合わせがどういう動きを作る、というのさえ押さえておけば応用は聞くと思います。




で、このボールの例は移動軸ですが、回転軸でも似たことができます。
例えば人間リグだったら、FKの時の腕なんかで使えます。



リグによっては軸の方向が違ったりするので、これはUltimateRigsというリグを使った場合ですね。

回転のYを、さっきのボールと同じ調子で動かすと、こう、左右に腕を振る動きができます。




で、そこにYの二倍の速さのZの回転を加えると、こういう風に半円で腕ふりをするような動きになります。



こちらは腕を一回転です。ボールと一緒で同じ形のグラフを半分ずらすとこの動きになりますね。



そして八の字、これは半円の動きのグラフ(Zが二倍)からZをちょっとずらすとこうなります。




ここに上げただけでなく、グラフを少しづつずらしたり、タイミングを変えたりして、腕やボールの動きがいったいどんな風になるか、グラフと照らし合わせつつ色々試してみましょう。

これをやるだけでかなりグラフに対しての動きの理解が深まります!


2016年5月22日日曜日

オススメ!アニメーションエクササイズ集

こちらでは自分のレベルにあったアニメーション上達につながるエクササイズを紹介しようと思います!

時間のある時に随時内容を更新していきます。更新したらこのページから飛べるようにしておきます。もし「こういうのもおすすめじゃない!?」とかあればコメントなりなんなり言ってください!加えます!

「アニメーションのざっくりとしたカリキュラム」のポストで紹介した通り、北米でアニメーションを学ぶと大体が

基礎→ボディメカニクス→アクティング

という感じで進んでいきます。ここではレベルに合わせたエクササイズと、各エクササイズから学べる内容をまとめていこうと思います。

あるエクササイズをやってみて、ちょっと難しい。と思えばもっと簡単なものをやってみましょう。逆であればもっと難しいものを。

また、同じレベルにカテゴリ分けしているエクササイズでも、内容によって学べることが違ったりしますので、自分の学びたいものの目的に合わせてチョイスするといいと思います!。

ざっくりとですが大体下に行くほど難しくなっていきます。ほんとざっくりとですが。


レベル1:「基礎」

「主にアニメーションの12原則を学ぶ段階。アニメーションの基礎中の基礎。だけれども、このレベルで学ぶ基礎はアニメーターとしてのキャリアで一生使っていくものなので、ある意味一番大事。ここをしっかりやらないと先に進んでもダメダメなものしかできないので、ここをしっかりと抑える。」


  • グラフエディタ―を理解する
  • バウンシングボール
    • ただのサイクル
    • 数バウンドして静止するもの
    • 障害物があるもの
    • 数種類の違う重さや質感のボール
    • ボール同士が接触する
    • ボールにキャラクター性を持たせる(アクティング要素あり)
  • ピルアクション
    • ピルのみで重さを表現
    • ジャンプ
    • 障害物があるもの
    • ピルにキャラクター性を持たせる
  • ペンデュラム
    • その場で左右にサイクル
    • その場で静止にいたる
    • 様々なアクションをさせる(他のプロップを使うのもあり)
  • 尻尾付きボール
    • ただのバウンスサイクル
    • ただのジャンプ
    • 尻尾付きボールにキャラクター性を持たせる
  • その他質感の違うものが落ちる様
    • 葉っぱ
    • レンガ
    • 風船



サンプル
アニメーションメンターCLASS1の動画(ペンンデュラムやボール等。ボールに足が生えたやつはどちらかというとボディメカニクスが少し入っています。)

Animation Aidのレベル1クラスの動画の最初から2:23くらいまで。(ウォークサイクルなどはボディメカニクスにあたる。)




レベル2:「ボディメカニクス」

「人間の物理的な動きを学ぶ段階です。体重移動や、体の動きをマスターしていきます。ウォークサイクルは比較的難しい物に当たるので、できるだけ最初は体の一部(腕や足のみ)を使って下半身の動き、上半身の動きをマスターしましょう。そのあとに人間のリグを使って似たことをやってみるとよいでしょう。」


  • 体の一部を使ったエクササイズ
    • 腕のみ
      • 腕ふりサイクル
      • 腕が静止する
      • 腕だけで何かをする
  • ボールに足が生えたようなリグを使ったエクササイズ
    • 体重移動
      • 一歩動く(横、前後など)
      • 180度ターン
      • ジャンプ
      • 段差を上る・降りる
    • サイクル
      • ウォークサイクル
      • ランサイクル
      • キャラクター性のあるサイクル
    • キャラクター性のあるもの(アクティング要素あり)

  • 人間キャラ(シンプルなリグ:例:ノーマン等)
    • 体重移動(重心の理解)
      • 一歩動く(横、前後など)
      • 180度ターン
      • ジャンプ
      • 段差を上る・降りる
      • 座る・立ち上がる
      • 重いものを持ち上げる・押す・引く
    • サイクル
      • ウォークサイクル
      • ランサイクル
      • キャラクター性のあるサイクル
      • その他サイクル
    • 全身を使ったアクション系ショット
      • パルクール
      • 戦う
      • スポーツ系
    • パントマイムショット(アクティング要素あり)
番外編

  • 空を飛ぶ・泳ぐ(足のFKの練習に。)


サンプル
各アニメーションスクールのshowcaseなどのセリフ等なく、全身のもの。(いろいろ見てみようリンクに張った以外にもネットに上がっています。)


アニメーションメンター
アニムスクール
アイアニメイト


レベル3:「アクティング」

「キャラクターが何を考えているのか?良い演技をどうさせればいいのか?という段階です。セリフ入りのショットの練習が多いです。リップシンクなどもこの辺でやったりします。大体が表情アップが多いですが、全身をつかったボディメカニクス込みのアクティングのショットなんかもできます。」

  • 凄くシンプルなギアチェンジ(感情の移り変わり)
  • テイク
  • 1人のダイアログショット
    • ただのダイアログショットプロップなど無
    • プロップ等ありのダイアログショット
  • 2人のダイアログショット
    • プロップ等無
    • プロップ等あり
    • 二人が接触したりする
  • 2人以上のダイアログショット
    • 1人二人と同じようにいろいろなバリエーション
またダイアログショットでも感情、シーン、キャラクターの内容をできるだけバリエーションを持たせた方が自分の技術が広がる。

  • 感情のバリエーション
    • シリアス系
      • 怒り
      • 悲しみ
      • 嬉しさ
    • コメディ系
      • 笑える系
      • ギャグ
  • アニメーションスタイルのバリエーション
    • カートゥーン系
    • リアル系
  • キャラクターのバリエーション
    • 年齢
      • 大人、子供、老人
    • 性別
      • 女性、男性
    • 体格
      • 細い人、太った人
    • 体の性質
      • 足が悪い等

ーアクティングレベルになるとダイアログ中心のショットをやるのが良いですし、ここまでくるとショットはデモリールに入れることを想定したものになってきます。ただ、他にもミニエクササイズという感じでピンポイントで練習をするのも効果的です。例えば

  • 目とまゆげの動き
    • 瞬き
    • アイダート
  • リップシンクの練習
    • 口の部分だけを使って
  • コネクティビティを練習
    • 筋肉を意識し口の動きに対してほかの部分がどう動くか



サンプル
各アニメーションスクールのshowcaseなどのセリフがあるやつ。


アニメーションメンター
アニムスクール
アイアニメイト


番外編「クリーチャーや動物など」

「アニメーターがアニメートする物は何も人間だけではありません。様々なクリーチャーやいろいろな種類の動物などもアニメートします。できるとプラスとして見られます。興味があればいろいろなものにチャレンジするといいと思います。ちなみに私はあまり経験ありません。四足歩行の犬や馬くらいなら数回やりましたがベテランというわけではないです。(他がベテランかと聞かれるとそれも危ういですが笑)」


  • 飛ぶもの
    • ドラゴン等
  • 四足歩行動物(草食と肉食で動きが違います!)
    • 草食動物
      • 馬等
    • 肉食動物
      • 猫など等
  • 現実にいないクリーチャー等
    • オークっぽいのとかいろいろいますよね!






アニメーションを学ぶにはやはりアニメートを実際にするのが一番です!で、できれば自分よりうまい人にアニメーションを見てもらい、どこか悪いところがあるかを見てもらうのがいいのですが。
最近ではプロが教えるオンラインアニメーションスクールも沢山出てきているので、そういうところで学ぶのも手ですね!

知っている限りのスクールのまとめも書いたのでこちらも参考にどうぞ!

オンラインアニメーションスクールまとめ